良質な睡眠 後編

日中には適度な運動と日光を浴びると良い。
これによりトリプトファンが体内で分泌される。
トリプトファンメラトニンの前駆体、メラトニンは眠気に必要なホルモンで良質な睡眠には欠かせない。
加齢によってメラトニンの分泌が減少していくので、老人が早く目が覚めるのはこれのせい。

太陽光を浴びながら緑のある場所を散歩程度の軽い運動をするとトリプトファンが分泌され、夜にはメラトニンが分泌されるのだが、生活パターンとしてなかなか難しい場合もあるだろう。

その場合には、思いきってサプリメントで補給するというのもありだと思う。

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寝付きが悪くて翌朝まで疲れを持ち越してしまったり、翌日の日中眠気に悩まされているなら試してみるといいだろう。

寝付きを良くするためのコツは大きく2つ。

まず、脳の覚醒を抑えていく必要がある。

特に最近はスマホを寝る直前まで使い続けてしまうケースが多いと思うが、よく言われているようにブルーライトは脳を覚醒する作用がある。

もちろん日中に集中しなければならないときにブルーライトを浴びることは何の問題もない。というか、集中するためにはプラスだ。

一方で睡眠への導入としては邪魔になってしまう。

そこで、まずはスマホの設定で、睡眠前に画面をブルーライトをカットした色にしよう。

最近のスマホであれば時刻設定で自動的に色を変更できるモードがあるはずだ。

次に、そもそも寝る前はスマホを見ない。

いくらブルーライトカットにしてもベッドに入ってまでゲームをしたりSNSをやっていれば、脳が覚醒してしまう。

そこで、ベッドから離れた場所、もしくは寝室以外の場所でスマホを充電してしまおう。

寝る前にシャワーを浴びる場合は、その前に充電をしてしまい、その後触らなければいい。

 

寝付きを良くするコツの2つ目。

これは寝る前に入浴もしくはシャワーを浴びること。

人間の体温を深部体温と表面(皮膚)体温に分けると、深部体温の方が2〜3℃高いのが普通の状態だ。

深部体温が下がり、表面体温に近づくと眠気を感じる。

この際、放熱のために表面体温が若干上がる。

入浴の場合は、深部体温が上がり、その後緩やかに下っていく。

この下降の傾向にのってそのまま表面体温に近づくと眠気が訪れる。

ただ、これには少し時間がかかるので就寝の1時間くらいまえに入浴する必要がある。

シャワーの方は、深部体温はほとんど変わらず表面体温だが上がる。

その後、表面体温から放熱される際に深部体温が一緒に下り、眠気につながる。

シャワーの場合は、就寝の30分前くらいがよいだろう。

 

睡眠への準備をまとめると、スマホを充電して朝まで触れない状態にしておき、入浴もしくはシャワーを浴びる。必要に応じてメラトニンサプリメントを摂取して、ベッドに入ればかなりの確率で、寝付きの良い、良質な睡眠を得ることができる。