国内ボディメイク界のドーピング問題

世界のトップ層ではドーピングなしでは戦えない。

それどころかドーピングが前提でステロイドのサイクルとトレーニングのサイクルをどう組み合わせて最適化させるかの戦いになっているという話を前回書いた。

今回は国内の事情について書いてみたい。

国内のボディメイク系のコンテストを主催しているのは、主にJBBF、NPCJ、BBJ、SSAの4団体。

BBJ、SSAでのドーピング問題

このうちBBJ、SSAに関しては特にドーピングについて触れていない。

BBJ、SSAレベルの筋肉量を得るのであれば、きちんとトレーニングと食事をしていれば誰でも到達できるので、わざわざドーピングを取り入れる選手はほぼいないだろう。

 

NPCJのドーピング問題 

NPCJに関しては、オフィシャルサイトに以下の文言がある。

薬物使用やそれら薬物使用を公言する者のNPCJ主催コンテスト、セミナー、イベントへの参加を一切禁止いたします。

なかなか苦しい文言だ。公言してなければ参加可能ということになる。

これは、顧問である山岸プロへの配慮もあるのだろう。山岸プロは公言こそしていないが、使用しているし、大量所持で逮捕までされている。

2007年12月にロサンゼルス空港で薬物所持で逮捕。保釈金18万ドル。

 

JBBFでのドーピング問題

積極的に反ドーピング活動をしているのはJBBFのみということになる。

JBBFでは出場するために選手登録するとドーピング講習の受講が義務付けられていて、かなりしっかり選手に啓蒙している。また、実際にコンテスト当日抜き打ちでのドーピング検査を実施している。

因みに、ドーピング検査は結構高価らしく、全員が対象になるわけではなく、あくまで主催者が疑わしいと考えた選手のみが対象となる。

それだけ反ドーピングに力を入れているJBBFだが、その主催大会では毎年数人がドーピング検査で陽性になり失格になる選手がいる。

陽性になると4年間の出場停止、40万円の罰金が発生する。

毎年数人は引っかかるということは、毎年新たな使用者が検出されているということなので、これだけ啓蒙してもなかなか撲滅できないものなのだ。

まとめ

個人的な意見ではあるが、JBBFで優勝しても賞金も出ないし、ドーピングしても検出のリスクを考えれば、通常の判断では割に合わないと思うのだが、どういう価値判断なのだろうか。

使いたいなら検査のないNPCJに出場すればいいし、海外のコンテストでは暗黙の了解になっているので、そういった大会に出場すればいいと思うのだが。